電車やバスの席をスマートに譲る方法を、人生の先輩から学びました

電車に乗っている人考えすぎの生きる知恵

こんにちは!乗り物大好き40代☆めんどりZです。

電車やバスの席に座っていて、しんどそうな人が近くに立っていたら、どうしますか?

席を譲りたいけれど、どうやって声をかけていいか分からない

高齢の方に席を譲ると、「年寄扱いされた」と気分を害されるかもしれない

断られてしまったら、その後座っているのが気まずい

こう考えて、なかなか行動に移せない心優しき人が多いのではないでしょうか。

私も乗り慣れないうちは悩みがちでした。

席を譲るかどうか葛藤するくらいなら、座らない方がまし」と思っていたくらいです。

しかし仕事で1週間のうち7~8時間は電車やバスに乗っているうちに、考え方が変わってきました。

今は「大変そうな人がいたら、譲ればいいや」という気持ちで、以前よりも席に座ることが多いです。

その理由は、電車やバスで席を譲ったり譲られたりしているうちに、スマートに譲るコツが分かってきたから(年とともに体力が落ち、図々しさが増しているせいかもしれません)。

今回は、電車やバスで特に印象に残ったエピソードと、スマートに席を譲るコツを紹介します。

  • 通勤や通学で、電車・バスに乗る機会が増えた人
  • 席を譲るのがおっくうで、疲れているのに席に座るのをためらってしまう人

こんな人たちの参考になる内容です。

「ほっこりエピソードより、実際に席を譲る方法が知りたい」という方は、下の目次からジャンプしてくださいね。

電車・バスで出会った、素敵な年長者の方たち

仕事で、電車やバスによく乗ります。通勤時間帯も乗りますし、平日昼間の比較的空いている時間帯に乗ることも多いです。

平日の昼間には、年長者の方たちが車内に多く乗っています。数々の人生経験が生み出したであろうスマートな振る舞いを見るたび、いつもしびれます。

アイコンタクトで危機を救ってくれた、カッコいいマダム

めったに履かないスカートを履いて、地下鉄に乗っていた時のこと。

2列に向かい合う席に座ってスマホをいじっていたら、何となくお向かいに座っている女性の視線を感じました。

女性は、拝見したところ60代くらいでしょうか。強めのパーマの茶色いショートヘアで、黒をベースに紫で差し色をしたお洒落なファッションです。

そのマダムが、マダム自身の膝のあたりを指さして、私に目配せしています。不思議に思って自分の膝を見てみたら、気づかないうちに膝下20センチのスカートの裾が膝までめくれ上がっていました。

タイツとスカートが、摩擦で静電気を起こしていたと思われます。かなり恥ずかしい状況です。慌てて裾を直し、マダムに向かって拝む仕草で感謝しました。

落ち着いたところで、感動したのはマダムの機転と心遣いです。車内には他の乗客もチラホラいたので、目立つやり方で注意されたら恥ずかしさが倍増していたかもしれません。

私にだけ分かる方法でそっと注意してくれたマダムのスマートさにしびれた出来事でした。

バスで席を譲ってくれた、気さくなマダム

松葉杖でバスに乗った時のことです。

テニスでふくらはぎの肉離れをしてしまったからなのですが、かといって仕事を休むわけにもいかないので泣く泣く松葉杖で電車やバスに乗りまくっていました。

バスによく乗る方はご存じだと思うのですが、路線バスってものすごく揺れますよね。

バスなど走っていない田舎育ちなので、初めて横浜(坂道・細道が多い!)の路線バスに乗った時は、あまりの揺れに「スペースマウンテンか!」と、心の中で叫んだくらいです。

もちろん運転手さんは丁寧に運転してくれているとは思うんですが、なにせ発車・停車・曲がり角のたびに重力が働くので、座るかどこかに掴まるかしていないと体ごと持っていかれます。

なので、松葉杖でバスに乗る時は不安でいっぱいでした。「座れなかったら、今よりケガが増えるかもしれん」

しかし、あいにくバスは混んでいる模様。そんな時に声をかけてくれたのが、拝見したところ60代くらいの女性でした。

活発な印象のそのマダムは、お買い物帰りなのかエコバッグを持って席に座っていました。私がコツンコツン松葉杖をつきながら車内に入っていくと、すかさず立ち上がって「早く、座りな座りな」と声をかけてくれたのです。

もちろん、お礼を言ってありがたく座らせてもらったのですが、マダムの言い方には恩着せがましさが全然ありませんでした。

勝手な解釈ですが、「私がやりたくてやっている事だから、気にしないで」みたいな優しさで言ってくださったように思います。

知らない人に、家族みたいに優しくしてもらった感動で胸が一杯になりました。マダムのお人柄や、瞬間的に優しさを表せる行動力に憧れを感じた出来事です。

席を譲ったら、さりげない様子で座ってくれた紳士

朝の通勤時間帯に、地下鉄に乗っていた時のこと。

満員というほどではありませんが、車内には立っている人が座っている人と同じくらいいました。私は座っており、途中の駅から、拝見したところ80代くらいの紳士が乗ってきました。

その紳士は白髪で帽子をかぶっており、失礼ですがちょっと疲れたご様子です。

目が合ったので、腰を浮かせてジェスチャーで(座ってください)と訴えたら、その紳士は(おう)みたいな感じでこちらに来て、スッと座ってくれました。

お互いマスクをしていたので細かな表情までは分かりませんでしたが、心が通じたのが分かって嬉しかったです。

周りの人はそんなやりとりがあったことに気づいていなかったと思うので、いたずら(悪い事じゃないですが)が成功したような快感もありました。

席を譲った時にお礼を言ってもらえるのもありがたいですが、こちらは好きでやっていることなので感謝してもらうのも申し訳ないですし、小心者なので目立ちたくない気持ちもあります。

いい意味で当たり前のように座ってくれた紳士のさりげなさがありがたく、カッコよく思えました。

電車やバスで席を譲るのに大切な3要素とは

電車やバスに乗っていて出会った年長者の方々から、スマートに席を譲るためのコツを学びました。ポイントは、次の3つです。

タイミング

アイコンタクト

ジェスチャー

順番に詳しく説明していきます。

タイミング

自分が席に座っていて、立っているのが辛そうな人に気づいたら、譲るタイミングは「気づいたその時」です。

いったん考えてしまうと、行動を起こすための原動力が目減りしてしまいます。また、熟考のすえ譲った場合、相手がその雰囲気を察して余計なプレッシャーを感じてしまう恐れがあります。

できたら停車するたびにドア付近に目をやって、大変そうな人が乗ってきていないか、さりげなくチェックしておくと良いです。

アイコンタクト

体が辛くて席に座りたい人は、車内に乗りこんできた時に席を探すので、自分が座っていると目が合いやすいです。なので、目が合った人に席を譲るとスムーズにいくと思います。

目が合う人に席を譲るメリットは、望まない人に席を譲ってしまう可能性が少ないことです。こちらからはご高齢に見えても、ご本人が席を譲られて「年寄扱いされた」と気分を害されることもあります。「譲りたい気持ち」「譲られたくない気持ち」の悲しいミスマッチですね。

できたら望む人に席を譲った方が、お互いに気まずい思いをしなくて済みます。

ジェスチャー

知らない人同士が集まる電車やバスの車内で声を出すのは勇気がいりますが、目が合った人にジェスチャーをする方法ならハードルが低いです。席を譲る時も、相手に断られた時も、さりげなくできます。

自分の座っている席を指さして腰を浮かせると、席を譲っていることが相手に伝わります。相手の顔を見ながら、「座ってください」と口パクすると、より意図が明確になるでしょう。

相手がこちらに来てくれれば、そのまま席を立てばOKです。相手が「NO」のジェスチャーをする時は、こちらも「失礼しました」の気持ちで手を合わせるなどのジェスチャーで返せば、穏便に済みます。

電車やバスで席を譲る前に、知っておくといいこと

席を譲ることは、相手があって初めてできること。当然、こちらの狙い通りにはいきません。

あらかじめ、知っておいた方がいい事を2つピックアップしました。

断られたら、どうする?

席を譲ろうとした時、「すぐ降りますから」と断られることは結構多いです。席の譲り合いにおける鉄板フレーズといってもいいでしょう。

相手は遠慮しているだけかもしれませんが、あまり食い下がってもいいことはないので、「そうなんですね」とあっさり引き下がるのがいいと思います。

電車やバスではよくあることなので、全然気にしなくて大丈夫です。

譲るべき人、譲らない方がいい人、どう判断する?

杖をついている人やシルバーカーを押している人、見るからにケガをしている人、満員電車に乗ってきたお子さん連れの人…など、明らかに席を譲る理由のある人にはアプローチしやすいですね。

でも、元気そうな高齢の方は、席を譲ったら気を悪くされてしまいそうで、迷ってしまいます。

席を譲る行為はほぼ自己満足だと思うので、このあたりの線引きは自分の直感で決めるしかありません。

私の場合は、相手の特徴を判断材料にしています。以下にまとめてみますね。

席を譲った方がいい場合
  • つり革に両手でつかまっている
  • ため息が多い
席を譲らない方が無難な場合
  • スポーティーな恰好をしている
  • 若々しい恰好をしている

世間の優しさに触れられるのが電車・バスの良いところ

電車やバスは、家族や友人以外の大勢の人と接する場所です。

「人が多くて疲れるな」と思うこともありますが、ふとしたきっかけで誰かと心が通じ合った時は、ほっこりした気分になります。

席は、案外簡単に譲ったり譲られたりできるものです。リラックスして交通機関を楽しんでくださいね!

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